2019.06.26

領収証に収入印紙が必要なのはいくらから?判断の仕方まで詳しく解説


仕事で急遽高額な金額の領収書を発行することになったが、いくらから収入印紙が必要となるのかはっきり覚えていない。
あるいは、覚えていても「収入印紙は5万円から?」と漠然と記憶しているだけかもしれない。
そこで、領収書に収入印紙が必要となるのはいくらからなのかをはじめとして、受取金額ごとの印紙の金額はいくらか、消費税は金額に含んで計算するのか、などといったところまで詳しく解説していく。

1.領収書に収入印紙が必要なのは5万円から

領収書に収入印紙が必要となるのは、受取金額が5万円以上の場合だ。
つまり、受取金額が5万円未満の場合は非課税となり収入印紙を貼る必要はない。しかし、5万円以上の場合は受取金額に応じた金額の収入印紙を領収証に貼付する必要がある。

領収書は税法上、「金銭や有価証券を受け取ったことを証明している書類」とされ、発行時に印紙税が必要となる「課税文書」に分類される。印紙税は基本的に、その課税文書を発行した側が納めることとなっており、領収書の場合、受取金額が5万円以上の場合、その領収書を作成、発行する側が収入印紙を貼り付けることにより印紙税を納税するという仕組みになっている。
(平成26年3月31日までは、3万円以上の場合で印紙税が発生したが、令和元年現在では、5万円以上で課税されることとなっている。)

領収金額の非課税であるか課税であるかの細かい判定方法については3.金額には消費税を含む?で後ほど詳しく解説する。

2.必要な印紙代はいくら?

先述のように、受取金額が5万円以上の場合、印紙税が発生し領収書に収入印紙を貼付する必要があるが、その領収金額によって必要となる収入印紙の額も異なる
また、必要となる印紙代は、その受取書、領収書の受取金が売上代金なのか売上代金ではないのかによっても異なる。

2-1.売上代金の場合

領収書の受取金が、売上代金の場合の印紙額は以下のようになる。
ほとんどの場合は、こちらに分類されるだろう。
 

受取金額必要となる収入印紙代
5万円未満非課税
5万円以上~100万円以下200円
100万円超〜200万円以下400円
200万円超〜300万円以下600円
300万円超〜500万円以下1,000円
500万円超〜1,000万円以下2,000円
1,000万円超〜2,000万円以下4,000円
2,000万円超〜3,000万円以下6,000円
3,000万円超〜5,000万円以下1万円
5,000万円超〜1億円以下2万円
1億円超〜2億円以下4万円
2億円超〜3億円以下6万円
3億円超〜5億円以下10万円
5億円超〜10億円以下15万円
10億円を超えるもの20万円
(※売上代金とは、資産の譲渡や貸付、役務の提供に対する対価のことを指す。参考:No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書|国税庁

2-2.売上代金以外の場合

ほとんどの場合は、上記の「売上代金の場合」に当てはまるが、ごく一部例外として、借入金や、担保としての保証金、保険金、損害賠償金などの受取書に関しては「売上代金」とはされず、印紙代は以下のようになる。
 

受取金額必要となる収入印紙代
5万円未満非課税
5万円以上200円

3.金額には消費税を含む?

先述のように、領収書上の受取金額が5万円以上の場合は印紙税の課税対象となるが、その際、消費税は「受取金額」に含んで計算するのだろうか

たとえば、消費税を含んだ領収書の記載金額が52,000円だったとしよう。
その際、消費税を8%とした場合、消費税は3,851円、税抜価格は48,149円となる。

このとき、税込価格の52,000円で計算すると5万円以上となり、200円の印紙代がかかることになる。
一方で、税抜価格の48,149円の場合は5万円以下なので非課税となることになる。

このようなときはどう判断すべきだろうか。

結論から言うと、領収書上に消費税の金額が明記されている場合は、課税の対象となるのは消費税を抜いた額で計算することができる。
逆に、消費税に関しての記載がない、あるいは「〇〇,〇〇〇円(税込み)」「消費税額等8%を含む」というように、消費税の金額がはっきり書かれていない場合は税込価格で計算することとなる。

すなわち、

  • 総額52,000円 税抜価格48,149円、消費税額等3,851円
  • 税抜価格48,149円、消費税額等3,851円 計52,000円
  • 総額52,000円 うち消費税額等3,851円
  • 総額52,000円 税抜価格48,149円

のように、消費税額が領収書上に明記されている場合は、税抜価格である「48,149円」が受取金額とされ、印紙代の課税/非課税、や課税額を判断することができる。この場合(48,149円の場合)は5万円以下であるので非課税となり、収入印紙を貼付する必要はない。

一方で、

  • 総額52,000円
  • 総額52,000円(消費税額等8%を含む)
  • 総額52,000円(税込)

といったように、消費税額がはっきりと書かれていない場合は、消費税を含んだ「52,000円」が受取金額とみなされ、200円の印紙代が必要となる。

「受取金額」の計算の仕方

  • 消費税額が明記されている場合
    →総額(税込額)から消費税を差し引いた額にて課税/非課税、印紙税額を計算することができる
  • 消費税額が明記されていない場合
    →消費税を含んだ総額(税込額)額にて課税/非課税、印紙税額が計算される
    (※「消費税額等8%を含む」「(税込)」の場合も「明記されていない」と判断される)

コラム:領収書に印紙が必要なのはなぜ?

領収書などの「金銭や有価証券を受け取ったことを証明している書類」は、税法上「課税文書」に分類され、その課税文書を作成した人は該当する「印紙税」を支払わなければならないこととなっている。その「印紙税」を納める際には、「収入印紙」を文書に貼ることで印紙税を納めるという仕組みとなっている。
この収入印紙を貼り損なうと、印紙税法第4章第20条により、納付されるべき印紙税額の3倍の額を過怠税として課税されることとなっているので注意が必要だ。

まとめ

領収書に収入印紙を貼付する必要があるのは、

  • 領収書記載の受取金額が5万円以上の場合(5万円も含む)

 
である。

また、

  • 消費税の金額が明記されている場合は、消費税を総額から差し引いた額を「受取金額」として、印紙代を計算する

 
ことができる。

収入印紙は印紙税を納めるための重要なシステムであるので、定められた規則に従って正確に取り扱おう。